きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「塩の街」 有川浩(角川文庫)
【何とかなるかどうかは分からない。
だが、少なくとも自分が手を伸ばす自由はある。
手は、動くのだ、自分が伸ばそうとさえ思えば。
たとえ、それが届かなくても。】
世界はメチャクチャに崩壊しているというのに。
これは壮大な恋物語だ。
でも、いいなーって思う。
世界なんていらない、あなただけ。
おまえを救うために、世界を救う。
それだけの想いをぶつけあえる誰かと出逢えた二人は、本当に幸せだと思う。
秋葉と父親の和解のシーンは本当に良かった。
できることなら家族はいがみ合わないでいてほしい。
亡くなってから後悔したところでもう、取り返しがつかないのだから。
「あんな恐ろしい災害の中でも人の気持ちは一番強かった」
一番胸に残っている言葉。
諦めない限り、人は街を再興できる。生活を取り戻せる。
そう、信じている。
内容(「BOOK」データベースより)
塩が世界を埋め尽くす塩害の時代。塩は着々と街を飲み込み、社会を崩壊させようとしていた。その崩壊寸前の東京で暮らす男と少女、秋庭と真奈。世界の片隅で生きる2人の前には、様々な人が現れ、消えていく。だが―「世界とか、救ってみたくない?」。ある日、そそのかすように囁く者が運命を連れてやってくる。『空の中』『海の底』と並ぶ3部作の第1作にして、有川浩のデビュー作!番外編も完全収録。
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