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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「夜が傷つけた」北方謙三(集英社文庫)



血と情と欲。
全てが幾重にも絡み合い、一つの殺人事件が起きる。
兄の死に納得ができずに真相の解明を願った依頼人は、十五歳の少年だった。
必要なのは覚悟。
最後までやり通す決意。
前作に引き続いての谷と杉田の同級生コンビは、なんだかんだ、良いコンビだ。
彼らは戦いのプロじゃない。
だけど、身体を張って真実の糸を手繰り寄せる。
彼らの中にあるのは損得ではなく、
自分が納得できるか否か、だ。
だからこそ、高樹も彼らにそっと歩み寄るのだ。
解けてしまえば単純な動機。
どうしようもないなぁ、と思う。
和夫にはこのまままっすぐに育って行ってもらいたい。
物語を締めるラストの一文に痺れました。
さすが北方!

酒と車の描写にテンションが上がります。
飲みなれない強いお酒を飲みたくなるからたちが悪い。
そして、ズボンを穿いてベルトを締めるのを杉田に手伝ってもらっている谷を想像して
心の中で爆笑しました。←満身創痍で笑える場面ではないことを付け加えておきます。



内容(「BOOK」データベースより)

依頼人は若すぎた。義姉の行方を心配する和夫は中三だった。消えたのは、洋子。弁護士の谷道雄がかつて愛した女。兄を殺された和夫は謎の大人たちに殴りつけられた。抜け殻同然だった谷が動き出す。久しぶりの全開に暴れ馬のエンジンも吠える。男の生きた痕跡は躰に刻みついた傷だ。北方ハードボイルドの快作。

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