きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「夜は短し歩けよ乙女」 森見登美彦(角川文庫)
【かつて私が愛し、そのくせ罪深くも捨てた本が、今また私の手の中にあるという不思議。
これはもう古本市の神様のおかげ以外のナニモノでもないでしょう。】
彼女に近づくために「人事を尽くした」先輩と、そんな先輩のすべての苦労は偶然の産物の「何かの御縁」で済ませてしまった彼女と。
先輩、報われないなーと想いつつ、恋愛ってそれでいいんじゃないの?という微笑ましさ。
欲する人が頑張るのが道理だよね。(笑)
くるくるとした万華鏡やきらきらとしたカーニヴァル。
そんなイメージを彷彿とさせながら、古風な文体で語られていく物語。
奇想天外な人々が次々と登場し、広げに広げた風呂敷が
きちんと折りたたまれて収束していく様はお見事。
出逢いって出逢いを呼ぶのね。
不思議な世界でほっこりした気持ちになれる物語でした☆
内容(「BOOK」データベースより)
「黒髪の乙女」にひそかに想いを寄せる「先輩」は、夜の先斗町に、下鴨神社の古本市に、大学の学園祭に、彼女の姿を追い求めた。けれど先輩の想いに気づかない彼女は、頻発する“偶然の出逢い”にも「奇遇ですねえ!」と言うばかり。そんな2人を待ち受けるのは、個性溢れる曲者たちと珍事件の数々だった。山本周五郎賞を受賞し、本屋大賞2位にも選ばれた、キュートでポップな恋愛ファンタジーの傑作。
PR
COMMENT