きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「指揮官たちの特攻」 城山三郎(新潮文庫)
【特攻を考えた奴は、修羅だ。
特攻を命じた奴も、修羅だ。】
特攻。
それは、戦略でも戦術でもなく、ただのやけっぱち。或は、虐殺。
立場上、拒絶することのできない人たちに、同じ人として、どうしてそんな命令を下すことができたのだろう?
人の命は、そんなに軽いものではない。
そして、そんなふうに散らしていいものでもない。
死ぬとわかっていて鋼鉄の機体に乗り込んだ彼らの想いは計り知れない。
彼らが守りたかったものは、たぶん、家族。
彼らの背中を押したのも、たぶん、家族。
そんな命令を発した人や国家ではないはずだ。
過去の歴史はすべて、私たちの存在する現在へとつながっている。
今を生きる私たちは、かつて、そのような出来事があったことを忘れてはいけないんだと思う。
内容(「BOOK」データベースより)
神風特別攻撃隊第一号に選ばれ、レイテ沖に散った関行男大尉。敗戦を知らされないまま、玉音放送後に「最後」の特攻隊員として沖縄へ飛び立った中津留達雄大尉。すでに結婚をして家庭の幸せもつかんでいた青年指揮官たちは、その時をいかにして迎えたのか。海軍兵学校の同期生であった二人の人生を対比させながら、戦争と人間を描いた哀切のドキュメントノベル。城山文学の集大成。
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