きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「晴天の迷いクジラ」窪美澄(新潮文庫)
【絶対に死ぬな。生きてるだけでいいんだ】
生きるって、こういうことだよなーと、思いました。
迷わずにまっすぐ道を歩いていける人も、もちろんいるだろうけど。
傷ついて、悩んで、後悔して。
いろんなことを抱えて苦しんで、一人じゃ息ができなくなって。
誰かに支えられて、それで、漸く前に進むことができる人もいる。
自分は「死んじゃおうか」と思っても、
近しい人が練炭を持っていたら、必死で止める。
そう思った瞬間から、「生きる」ことを考えている。
どこか壊れた家族。
他人の方が労わりあえる歪さが、哀しい。
だけど、寄り添える誰かがいてくれるだけで幸せなのだと。
そう思いました。
とりあえず、ガンバレ!と。
闘っていもがいているみんなにエールを送りたくなりました。
そして、自分にも(笑)
内容(「BOOK」データベースより)
デザイン会社に勤める由人は、失恋と激務でうつを発症した。社長の野乃花は、潰れゆく会社とともに人生を終わらせる決意をした。死を選ぶ前にと、湾に迷い込んだクジラを見に南の半島へ向かった二人は、道中、女子高生の正子を拾う。母との関係で心を壊した彼女もまた、生きることを止めようとしていた―。苛烈な生と、その果ての希望を鮮やかに描き出す長編。山田風太郎賞受賞作。
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