きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「最後の命」 中村文則(講談社文庫)
【だから、ずっと覚えていなければならないんだよ。
人間の命が、厄介だっていうことを】
半端ない嫌悪感と不快感で読むのをやめようかと何度か思ったけれども。
結末を見届けないと、このイヤな感じを引きずったままだと言い聞かせながら読み進めていくうちに、
胸の中に淀んでいたそのイヤな思いは、別の感情に変わる。
理解も納得も容認もできない佐伯の所業だけれども。
だけど、そうやって「犯罪者」になっていく人もいるのか……と思うと、
なんだかやりきれないものを感じるのも事実。
幼少時の心の傷もまた、とても厄介で、その後の人生を左右しかねないほどの根深い痕となる。
願わくば、一人でも多くの子供たちが健やかに笑っていられる世界でありますように。
内容(「BOOK」データベースより)
最後に会ってから七年。ある事件がきっかけで疎遠になっていた幼馴染みの冴木。彼から「お前に会っておきたい」と唐突に連絡が入った。しかしその直後、私の部屋で一人の女が死んでいるのが発見される。疑われる私。部屋から検出される指紋。それは「指名手配中の容疑者」である。冴木のものだと告げられ―。
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