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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「最後の晩ごはん 小説家と冷やし中華」椹野 道流(角川文庫)



【せやけど、お前の人生を、代わりに切り拓いてやることはできへん。
 それはお前が自分でやらなあかんことや】

大なり小なりみんな過去にはいろんなことを抱えているわけだけれども。
赤の他人がそれを無遠慮に引っ掻き回す資格はない。
傍若無人なマスコミは、同じことを自分がされたら……という想像力が何故働かないのだろう?
そんな心無い嵐に晒されながらも、自らの過去にきっちりとけじめをつけた海里。
それは、夏神たちの支えや後押しがあったからこそで、
彼が独りきりでその嵐に耐えなければならない状況ではないことが嬉しい。
海里のまっすぐな誠実さはとても素敵だと思う。
嘘もごまかしもないその誠実さは、傷を抱えた人にはとてもやさしく響く気がする。

それにしても、夏神さんの過去が、とってもとっても気になります!


内容(「BOOK」データベースより)

兵庫県芦屋市。この街に、定食屋「ばんめし屋」はある。夜のみ営業、メニューは日替わり一種のみ、幽霊すらも常連客…。この不思議な店で、元イケメン俳優の五十嵐海里は、ただいま料理修業中。芸能人としての挫折を乗り越え、常連客で小説家の淡海とも仲良くなり、順風満帆、と思いきや、後輩の若手俳優・里中李英が店を訪れたことで、再び嵐に巻き込まれ…。人の優しさと美味しいごはんに癒される、泣けるお料理青春小説。

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