きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「最後の証人」柚木裕子(宝島社文庫)
罪を公平に裁くべき警察や検察が、その罪そのものを隠蔽してしまったら。
被害を被った一般市民はどうやって戦えばいいのだろう?
そもそもの事件の発端はそこにある。
というか、そこにしかない。
リアルにこんなことあったらヤだなぁ、と思いつつ。
でもやっぱりあるのかなぁ、と思いつつ。
太刀打ちできない現実を打破するための最後の手段が、命を賭した復讐。
彼らをそこに駆り立てたのは法に立つ側の人間だ。
佐方のような弁護士に出会えたら良いのだろうけど。
弁護士だって保身に走る。
何を信じたらいいのかわからなくなるような、薄ら寒い思いを抱えながら読了。
あ、作品としては一気読みの面白さでした!これは断言しておきます。
でも怖い。
「人間の絆で一番強いものは何か、って聞かれたら同志だって答えるわ」
美津子の言葉に、気持ちはしつこく梁山泊へ。(笑)
あなたの余命はあと一年です。と、宣告されたら自分は何をするのかな?
時々考えることは大事。
逆に、あと20年後の自分のために今何ができるのかな?も大事。
内容(「BOOK」データベースより)
元検察官の佐方貞人は刑事事件専門の敏腕弁護士。犯罪の背後にある動機を重視し、罪をまっとうに裁かせることが、彼の弁護スタンスだ。そんな彼の許に舞い込んだのは、状況証拠、物的証拠とも被告人有罪を示す殺人事件の弁護だった。果たして佐方は、無実を主張する依頼人を救えるのか。感動を呼ぶ圧倒的人間ドラマとトリッキーなミステリー的興趣が、見事に融合した傑作法廷サスペンス。
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