きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「検事の本懐」柚月裕子 (宝島社文庫)
短編5作。
罪を犯すのが人間なら、その罪を明るみにし、裁くのもまた人間。
裁く過程や手段を間違えるのならまだしも、
意図的に事実を捻じ曲げたり、捜査を妨害しようとすることはあってはならない。
佐方を描く物語でありながら、
主体を佐方以外の他者に置いて描かれる物語。
だからこそ伝わる佐方の検事としての在り様は、凛として潔い。
そして、佐方の父、陽世の生き様は私にはとても真似できない。
父の真実が佐方に伝わって良かったと、心底思う。
それにしても……他人を貶めたり陥れたりすることに
躍起になりながら仕事して、日々楽しいのかなぁ?
楽しくないよー。
「事実がどうだったかなんて、この際問題じゃないんだよ」
検察のセリフとしてはありえない……と思わない人もいるのかな?
びっくりだわ。
事件の報道は日々あがってくる。
その度に思う。
「なんでこんなことしたのかな?」と。
だけど、その「なんで」を私が知ることはない。
でも、時に気になる「なんで」。
PR
COMMENT