忍者ブログ

きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「楊令伝12 九天の章」北方謙三(集英社文庫)



今、自分が二本の脚で立つ現を夢となぞらえる彼の言葉が、
なんだか淋しい。
彼が願ったものは、今在る現の継続。
憂慮を断つために、彼は夢に想いを託して逝ってしまった。
北でも南でも燻る火種。そして暗躍。
真の安寧は遠い。
かねてからの同志が一人、また一人と旅立っていく。
この戦乱の世を全力で生ききったのだと、自らに胸を張って。
抱えきれないほどの想いを託され、
その想いに過分に応えつづける器の大きさと力量を備えていたことが、
楊令にとってどんな意味を持っているのか。
それを決めるのは、もう少し後の時代を生きる者たちなのだろう。

食事の作り方、トイレ事情、そういったところまで語られるから、
彼らがより身近に感じられてならない。
物語は終盤。
読み終えることが淋しいような気持ちを抱きつつ、
彼らの物語を見届けます。


拍手

PR
  

COMMENT

NAME
TITLE
MAIL (非公開)
URL
EMOJI
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
COMMENT
PASS (コメント編集に必須です)
SECRET
管理人のみ閲覧できます
 

カレンダー

10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 5 6 7 8
11 12 13 15 16
18 19 21 23
24 25 26 27 28 29 30

フリーエリア

プロフィール

HN:
みやこ
性別:
非公開

バーコード

ブログ内検索

P R

Copyright ©  -- きままに読書★ --  All Rights Reserved

Design by CriCri / material by DragonArtz Desighns / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]