きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「楠木正成 下巻」北方謙三(中公文庫)
わかってる。
わかってるけど悔し泣き。←顕家が都に駆けてきたところで。
朝廷と新田の馬鹿さ加減には怒りしかない。
諦念しかなかった正成。
父に裏切られた大塔宮。
彼らが追い求めたものが、そして築こうとしたものが
幻だったと気づいたときの無力感が半端ない。
自分のことだけを考えていたのなら、もっと穏やかに暮らせただろう。
だが、彼らは考えた。
この国の在り様を。
未来を。
その結果がこれ!?と理不尽に震える。
すべてを俯瞰していた尊氏。
今回初めて尊氏の人となりをかっこいいと思った。
最後の尊氏と正成の邂逅がとても好き。
そして読後には虚しいため息。
馬鹿だなぁ、私。と思いつつ、顕家を思って号泣。
そして正成と大塔宮の諦念を思ってまた涙。
地図があったら良かったなーと、関西方面の土地勘が全くない私は思いました。
尋ねてみたい場所がいくつか。特に千早城。
それは今後の旅のお楽しみに。
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