きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「菫の騎士」榎田尤利 (SHY NOVELS)
誤解は言葉を尽くせば解消できるが、
身勝手な悪意はどうしたって振り払えない。
人と人。
信じた分と同じだけの信頼が返ってくるわけではないけれども、
信じることによって良質な変化を来すことは少なからずある。
裏切られるリスクがあるとしても、
アルヴィンは「信じる事」を貫いていいと思う。
理想論だけを述べているわけではなく、
経験から導かれた言葉だからこそ重みがある。
降りかかった火の粉は頼もしい騎士たちがきっと振り払ってくれる。
何より、精霊たちの加護もある。
人は「強い」のではなくて「強くあろうとしているから強くいられる」のだと
改めて噛みしめる。
良質なファンタジーと安定のBLの融合。
ダンテが己を守るために身につけざるを得なかった「強さ」が、
これからはアルヴィンを守るための「強さ」になることが嬉しい。
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