きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「ロマの血脈(上)」ジェームズ・ロリンズ (竹書房文庫)
何に向かってそこまで懸命に突き進もうとしているのか。
彼らは何を成そうとしているのか。
わからないながらも、子どもたちとチンパンジー・マーサの
命懸けの前進が痛々しい。
それを手助けする唯一の大人が彼であることが、ただひたすら嬉しい。
彼らから遠く離れた場所でグレイたちが繰り広げる死闘。
彼らの戦いの先に在るのは、子どもたちの戦い。
デルポイの巫女の神託からはじまる物語。
特殊な能力を強制的に増幅し、操ろうとするのは冒涜。
人の心の痛みがわからない輩には嫌悪感しかない。
私もマーサにハグされてみたいなぁ、と思いつつ、下巻へ。
チェルノブイリの原発事故からもうすぐ33年。
そして福島原発事故からは8年。
あれから〇年……と、ずっとカウントされ続けていく重大な事故。
人が物を作り出す力はとてつもなく素晴らしいものだと思う一方で、
制御できないものを生み出してしまう恐ろしさも孕んでいるのだとも思わせられる。
今回は薀蓄が少なく、最初から最後までハラハラドキドキしっぱなし。
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