きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「機龍警察 暗黒市場」月村了衛(早川書房)
【すべてが裏切りと不実に満ちている。
信じられるものは何もなかった。己自身の魂さえも。】
身震いするような思いに急き立てられるように頁をめくった。
仲間に裏切られ、矜持を踏み潰され、腐って堕ちたと自らさえも思ったユーリだったけれども。
それでも、彼は、警官としての魂を失わなかった。
彼を取り巻いていた人々の真意に触れた瞬間の心の震えは言葉にならない。
絶望の中で見つけた真実の光。
けれども、それはすべてを失った後の儚い残光。
手を伸ばしても決して届かない。
死者は何も語らず、生者はその想いを伝える術がない。
だけど。
彼の手を握ってくれる仲間はいまこここいる。
姿の煎れた珈琲の香りが漂った気がした。
南仙台で、おぉ!と、拳を握り、閖上、石巻、金華山と
馴染んだ地名がでてきてテンションがあがりました。
内容(「BOOK」データベースより)
警視庁との契約を解除されたユーリ・オズノフ元警部は、旧知のロシアン・マフィアと組んで武器密売に手を染めた。一方、市場に流出した新型機甲兵装が“龍機兵(ドラグーン)”の同型機ではないかとの疑念を抱く沖津特捜部長は、ブラックマーケット壊滅作戦に着手した―日本とロシア、二つの国をつなぐ警察官の秘められた絆。リアルにしてスペクタクルな“至近未来”警察小説、世界水準を宣言する白熱と興奮の第3弾。
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