きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「水滸伝15 折戟の章」北方謙三(集英社文庫)
激戦。そして散華。
数に勝る宋軍との文字通りの崖っぷちの死闘。
負傷者や女子までもが一丸となり、
ギリギリのところでしのぎ切った戦い。
だが、犠牲はとてつもなく大きかった。
死にゆく彼らの最後に目にした光景が、胸に焼き付いてやるせない。
一方で、子供達が確実に成長している姿には、とてもほっとする。
命は受け継がれる。
次の世代に。
大人たちの生き様を、彼らは確実に覚えている。
単廷珪と対峙する林冲の、どこか悲しい優しさが好き。
「自分には同志がいる」
「仲間がいるのがうれしい」
屈託なく言える男達のそんな想いが、たまらなく好き。
北方の『破軍の星』を読みながら「朝廷のバカバカバカぁ!!」と思っていたわけですが。
今回の宿元景の姿を見ながら同じ思いを抱いてみました。
さぞかし無念だったかと……勅命?アホだわ、本当に。
杜興は本当にみんなに愛されてるなーと思うわけだけど、
がっくりした彼の気持ちを思うと切なくなる。
私、梁山湖がとても好きなんだなーと、改めて実感。
梁山湖を照らす月明りをとてもとても夢で見たい。
内容(「BOOK」データベースより)
どの寨が崩れても、梁山泊は潰滅する。極限状況の中、各寨は必死の防戦をしていた。特に激しい攻撃に晒された流花寨は、花栄らが死を覚悟して闘い続ける。しかし、官の水軍の進攻が始まり、それも限界が近づいていた。一方、宣賛は起死回生の策を考え出す。密かに李応や索超、扈三娘を北京大名府に急行させた。梁山泊の命運を握る作戦が今、静かに始まる。北方水滸、危局の十五巻。
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