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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「浄夜」花村萬月 (双葉文庫)



なんだろう、この吸引力。
汚物や汚泥に塗れた据えた臭いが充満する世界を
息苦しさを感じながら浮遊している気分になるわけだけど。
どうしたって目が離せない。
嫌悪感を抱く汚物の中にハッとさせられるものがあったり。
時折キラリと光る綺麗な言葉に胸を付かれたり。
結局、彼らの流れ着くところが気になって、読み続けてしまう。
過食嘔吐にもサドマゾにもネクロフィリアにも同調できない私は、
どこまでも編集者だった桐島の視点に安堵する。
桐島が置き捨てられた山の中で、寿命に想いを馳せる場面がとても印象的。
いつかは尽きる命。
どう生きるかは結局は自分次第だ。

感覚が麻痺したのか、笑ってる場合ではない場面で
何故か笑ってしまった不謹慎さ。
私だけかな?
カルチャースクールの小説教室が舞台の一つになっていて、
小説って習って書くモノなの?と終始思っていたわけですが。
「習うもんじゃない」というのが著者の見解でちょっと安心した。

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