きままに読書★
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「破軍の星」 北方謙三(集英社文庫)
【私は、どんな時でも、夢にむかって駈けていたい】
南北朝時代の騒乱を駆け抜けた麒麟児、北畠顕家。
潔くまっすぐに生ききった彼の、短くも鮮烈な生涯の物語。
身勝手な朝廷に理不尽な戦いを強いられながらも、
利通と語り合った夢を追うために、まずは通そうとした義。
即ち、陸奥という新しい国を作るために、試みた京の回復。
そんな彼だからこそ、漢気あふれる武将たちが魅せられ、
それぞれの思いを抱いて運命を共にする道を選んだのだろう。
時代が人を殺すんだなーと、泣けて仕方がなかったけれども、
北畠顕家という人物を知ることができてよかったと思う。
内容(「BOOK」データベースより)
建武の新政で後醍醐天皇により十六歳の若さで陸奥守に任じられた北畠顕家は奥州に下向、政治機構を整え、住民を掌握し、見事な成果をあげた。また、足利尊氏の反逆に際し、東海道を進撃、尊氏を敗走させる。しかし、勢力を回復した足利方の豪族に叛かれ苦境に立ち、さらに吉野へ逃れた後醍醐帝の命で、尊氏追討の軍を再び起こすが…。一瞬の閃光のように輝いた若き貴公子の短い、力強い生涯。柴田錬三郎賞受賞作。
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