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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「銀河英雄伝説6 飛翔編」田中芳樹(創元SF文庫)



【国家や政府がつねに正しいとはかぎらないことを、
 彼女は多くの経験から知っていたのである。】

妄執の果てに捏造された脅威。
罪なき者に向けた刃で切り返された者たちは、自業自得だ。
穏やかな生活を望んだヤンに、叛意はなかった。
けれども、英雄の抹殺という「然るべき時」を予測し、
策を練っておかねばならなかった事態にため息が出る。
ローゼンリッターの活躍っぷりはいっそ胸がすく。
卑怯者にかける情けはない。
そして彼らのつかの間の休息は終わりを告げる。
帝国内でもまた、人々の身勝手な思惑や逆恨みに燻られて、
きな臭さがジワジワと広がりつつある。
国家と陰謀。
切り離すことができないものなのか。
そして平和に慣れていない人々。
再び動乱が訪れようとしている。

「泣いて馬謖を斬る」
シェーンコップの口から出たまさかの台詞。
今回の巻は登場人物たちの会話がなんだか楽しかった。


内容(「BOOK」データベースより)

今や至尊の冠を戴く存在となったラインハルトを襲う暗殺事件。各処で暗躍する“地球教団”の差し金と知り、ラインハルトは彼らの聖地たる地球に軍を派遣する。一方、悠々自適の退役生活を楽しむヤンも、己の周囲に監視網が巡らされていることに気づく。やがてある日、彼の元を黒服に身を包んだ男たちが訪れた。一度は平穏の時を迎えた銀河は、再び動乱に呑まれようとしていた。

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