きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「風の中のマリア」 百田尚樹(講談社文庫)
【でも、そんなことは自慢にもならない。
すべての虫が生き延びるために必死で戦っているんだから】
誌的なタイトルから物語的な話を想像したけど、良い意味で裏切られました。
この一冊でオオスズメバチの一年が本当によくわかります。
本書はとてもとてもわかりやすいオオスズメバチの生態の話。
マリアという一匹のオオスズメバチの目線で、
生まれながらに自らの役割を知っているオオスズメバチが、
その役割を全うして死んでいく様が見事に描かれていました。
更に、一匹の蜂の一生だけではなく、巣の成り立ちから終焉までが子細に書かれていて、
集団生活をする昆虫のすごさを改めて思い知りました。
いやー、ホントすごい!
内容(「BOOK」データベースより)
命はわずか三十日。ここはオオスズメバチの帝国だ。晩夏、隆盛を極めた帝国に生まれた戦士、マリア。幼い妹たちと「偉大なる母」のため、恋もせず、子も産まず、命を燃やして戦い続ける。ある日出逢ったオスバチから告げられた自らの宿命。永遠に続くと思われた帝国に影が射し始める。著者の新たな代表作。
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