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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「風群の荒野 挑戦シリーズ4」北方謙三(集英社文庫)



それは、その男の宿命なのか?
ならば、彼はどんな業を背負っているというのだろうか?
何度もう言う。
彼はそこに在るだけだ。
だが、彼は、牙を持つ男たちにとってとてつもなく高い岩のようなものなのかもしれない。
越えなければ、先に進むことのできない障壁。
だから、獣と化した男たちは、一様に彼に戦いを挑む。
自らの生きる意味を賭けて。
周囲をも巻き込むその必死さに馬鹿じゃないの?と叫びたくもなる。
わかっている。その馬鹿を貫くのが北方流の男なのだろう。
命がけの戦いの果てにある生死は、命に縁があるかないかの違いでしかない。
戦いの果ての竜一の呟き。「俺はもう必要じゃない」
残るのは、寂寞。

戦いたいなら、独りで戦いを挑みに行けばいい。
単独でそこまでたどり着けないのも、
相手を同じ土俵に引きずり出せないのも、自らにその価値がないからだ。
何故関係のない他者を巻き込む?
と、憤りいっぱいになるので、自分で自分を和ませてみる。
今回の巻の副題。
「老いぼれ犬・世界を股に掛ける」
いかがなものかしら?


内容(「BOOK」データベースより)

「狼は哲学者だな。戦闘に熟達しただけのコマンドじゃない」傭兵がつぶやく。その「狼」に立ち向かうため、石本一幸がペルーにもどってきた。アフリカで血を吸ったナイフを携え、戦争のプロフェッショナルを伴って。憎悪と友情、硝煙と血を描いて、物語はクライマックスを迎える。

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