きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「145gの孤独」 伊岡瞬(角川文庫)
【夜が明けたのに、まだずっと夢を見ているようだ】
真佐夫との関係がどんなうふうに進展するのか、わくわくしながら読み進めていたのだけれども。
倉沢の心の傷は、思っていたよりもより深く、昏いものだった。
輝いていた過去は戻らない。
起こってしまった出来事もまた、なかったことにはできない。
思い通りにはいかなくても、いま在る現実と
折り合いをつけて生きていかなければいけないのが人生。
自分の代わりに「悔しい」と泣いてくれた田中。
「いい加減に目を覚ましてよ」と怒ってくれた晴香。
仕事を斡旋しつづけてくれた戸部。
倉沢は、決して孤独ではない。
故に。
彼が夜よりも長い夢から覚める日は、遠からず来るだろう。
内容(「BOOK」データベースより)
プロ野球投手として活躍していた倉沢修介は、試合中の死球事故が原因で現役を引退した。その後、雑用専門の便利屋を始め、業務の一環として「付き添い屋」の仕事を立ち上げる。その最初の依頼は「息子がサッカーの観戦をするので付き添ってほしい」という女性からのものだった。倉沢が任務を終えると、またも彼女から連絡が入り…。横溝正史ミステリ大賞受賞作家が情感豊かな筆致で綴る、ハートウォーミング・ミステリ。
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