きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「犬の力 上・下」 ドン・ウィンズロウ(角川文庫)
このボリュームで最後までダレることなくどきどきしっぱなし。
ぐいぐい引っ張られる展開は圧巻。
とはいえ。
残酷な描写が多いので、精神状態がローな時に読むのはちょっとキツイかな?
麻薬捜査官=アーサー・ケラーと麻薬カルテルの統制者=アダン・バレーラとの30年に及ぶ麻薬戦争の物語。
史実が絶妙にちりばめられてるところがなんだかリアルで、諸々想像すると背筋が寒くなります。
自らその道に飛び込んでいった者。
運命に背中を押され、意図せずしてその道にはまり込んでしまった者。
多くの人を巻き込んでの血で血を洗う年月の果てに疲弊しきったアーサーの叫び。
ラスト、アーサーとアダンが対峙したシーンはなんとも言えない気持ちがこみ上げてきました。
「日本語に翻訳された小説」ではなく「英語で書かれた小説」を読んでいる気分にさせてくれる翻訳は、
賛否があるみたいだけど、あたし的にはGood☆
それにしても……
殺されるか、全てを失うか。
この争いに関わった人たちの行きつく先はこの二択で、壮絶すぎました。
上巻・内容(「BOOK」データベースより)
メキシコの麻薬撲滅に取り憑かれたDEAの捜査官アート・ケラー。叔父が築くラテンアメリカの麻薬カルテルの後継バレーラ兄弟。高級娼婦への道を歩む美貌の不良学生ノーラに、やがて無慈悲な殺し屋となるヘルズ・キッチン育ちの若者カラン。彼らが好むと好まざるとにかかわらず放り込まれるのは、30年に及ぶ壮絶な麻薬戦争。米国政府、麻薬カルテル、マフィアら様々な組織の思惑が交錯し、物語は疾走を始める―。
下巻・内容(「BOOK」データベースより)
熾烈を極める麻薬戦争。もはや正義は存在せず、怨念と年月だけが積み重なる。叔父の権力が弱まる中でバレーラ兄弟は麻薬カルテルの頂点へと危険な階段を上がり、カランもその一役を担う。アート・ケラーはアダン・バレーラの愛人となったノーラと接触。バレーラ兄弟との因縁に終止符を打つチャンスをうかがう。血塗られた抗争の果てに微笑むのは誰か―。稀代の物語作家ウィンズロウ、面目躍如の傑作長編。
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