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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「21 twenty one」 小路幸也(幻冬舎文庫)



【何もかもうまく行くなんてありえないし、
 うまく行かない方があたりまえなんだと思っているけど、それでも。
 生きていくことが、幸せへと向かう唯一の手段だと思っている。】

仲間の死の知らせを受けてから、20人の同級生たちは彼の自殺の理由を問いかける。
何故?と。
そして、それぞれが小さな理由に思い至り、自分のせいで自殺したのでは?と、己を責める。
それは、彼の自殺を止めることのできなかった……言い換えれば、
彼の悩みを汲み取ることのできなかった自分自身への後悔。
彼を苦しめていたものは、共に過ごしていた中学自体から彼の中に棲みつづけていて、
結局彼は寂しさに勝てなかった。
たとえ、今がどんなにつらくても。
いつかはこの暗闇から抜け出せる。
そんなふうに思えるだけの小さな強さをいつだって纏っていたい。

「21 twenty one」
21という不思議な偶然で結ばれた彼らの絆がとてもすてきだと思う。


内容(「BOOK」データベースより)

二十一世紀に二十一歳になる二十一人。中学入学の日、クラス担任の先生が発見したその偶然が、僕たちに強烈な連帯感をもたらした。だが卒業して十年後、その仲間の一人が自殺した。僕たちに何も告げず。特別な絆で結ばれていると信じていた人を突然喪った時、胸に込み上げる思いをどうすればいいんだろう。“生きていく意味”を問いかける感動作。

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