きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「オルゴール」 中園直樹(幻冬舎文庫)
【正しい、まちがってるは関係なく、
「生きるためには自分を変えていかなくてはいけなかった」のです。】
いつ買ったのかわからないけれども、なぜか今朝積読本棚から足元に落ちてきた本。
読み時なのねー、と、鞄にしまって家を出てみた。
感情移入しすぎるとツライだろうなぁ、と思ったので、なるべく俯瞰的に読むようにしながらの読書。
感受性が強くて繊細な子供が生きることを耐えがたく思ってしまう世界。
不合理で理不尽だ。
剥き出しの悪意を、どうしてあんなにも執拗に醜悪に、他者に向けることができるのだろう?
何度も何度も押しつぶされそうになりながら這い上がってきたという、アンデルセンのようにはなれなかった彼。
幸せのかけらを分け与えたいと願い、幸せのかけらを受け取りながらも、それでも、命を絶つことを選んだ彼。
やるせなさすぎる……
作者のおっしゃる通り、いつか、このような小説が必要となくなる日が来ることを、切に願います。
内容(「BOOK」データベースより)
デパートのオルゴール売り場で出会った「ぼく」と克己。育った環境も性格も正反対なふたりに、友情が芽生えていく。ある日、克己は、誰にも言えない秘密を抱えたまま、「ぼく」の前からいなくなった。一通の手紙とオルゴールを残して。純粋であるがゆえに傷つけ合う若者の心とすれ違いの葛藤を瑞々しいタッチで描いたデビュー作、待望の文庫化。
よろしければポチッと(*^^*)
にほんブログ村
PR
COMMENT