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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「この夏のこともどうせ忘れる」深沢仁 (ポプラ文庫ピュアフル)




彼も、そして彼女も。
この夏に起こった出来事を決して忘れない。
それは、心の底に残された大切な宝物。
かすかな痛みと共に思い出す、ひと夏の想い出。
その夏の延長上に彼らはまだ共にいるのか。
いて欲しいと思ったり、いないだろうと思ったり。
そもそもありえなかったり。
それぞれの話の「ふたり」の関係が透明感のある文体で書かれた短編5編。
爽やかな青春物かと思って読み始め、
衝撃を受けた「空と窒息」。
やるせなくて涙が滲んだ「宵闇の山」。
二人の幸せを切に願った「生き残り」。
チクチクと胸が軋む読後感に浸っていたいお借り本。


暗闇の中に響くのは、寄せて返す波の音。
私がこの場所にいることを知っているのは私と連れだけ。
もしも今、この海に呑みこまれたら、
私がどこに行ったのかは誰にもわからないんだろうなぁと
ぼんやり思った過去の思い出。
ゾクッとしたときに繋いでくれた手のぬくもりがありがたかった。
あの時は頼もしいなぁって思ったんだけど、
あとから思えば、多分相手も怖かったんだろうね(笑)

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