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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「アンナ・カレーニナ(中)」トルストイ (新潮文庫)



社会的立場の男女差が刺さる。
より窮屈で息苦しさを感じるのは女性の方。
とはいえ、アンナが苦痛に苛まれる要因は、己自身で招き入れたもの。
一方で、カレーニンが到達した許しの境地。
相手に対する後ろめたさを自覚する者にとって、
あの清廉さを向けられるのはキツイ。
まぁ、責められてもキツイんだろうけど。
子ども恋しさに泣くなら不倫なんてしなければいいのに。
抱き続けた恋を成就させたリョーヴィン。
キチイが妻として一人の人間として成長していく様が、
良い結婚だったと語っている。
アンナがヴロンスキーの愛情を疑い出した時点で、
不穏な未来しか感じられない。


近代ロシアの歴史的な背景をここまで織り込まれた小説を読むのは
初めてだと気付いてみた。
確かに、自分の読書歴を思い返してみれば、
ロシア文学にはほとんど触れてこなかったので、とても興味深い。
そして、少ないながらも読んだロシア文学から受ける印象は、
ロシアの人はおしゃべりである、ということ。
【ガーディアン必読100-2/1000冊】

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