きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「不思議な少年」マーク・トウェイン(岩波文庫)
読み進めるほどに毒々しさが増していく少年の存在。
際立つ美しさと人ならざる能力を持つが故に、
彼のその毒はより異彩を放ち、係わる人々を振り回す。
そして人は、決して相容れない存在であるが故に、
彼の異質さに気付きながらも魅せられ、或は畏れるのだ。
彼の人間観は確かに一理ある。
全てを否定することはできない。
「今の世界はすべて夢」
一度は浮遊したことがある思考世界。
だが、私は敢えて言いたい。
それでも人は頑張って生きている。
帰属する社会の中で。この現実の中で。
苦悩し、迷いながらも、幸せを願って、或は、幸せを分かち合って、生きているのだ。
うっかり熱く語ってしまったのは、感想を打っているうちに腹が立ってきたから。(笑)
考え方は人それぞれ。
その思考はそれぞれの経験に基づいて培われていくものだってのはわかってるけど。
なんか悔しかったんだよね、私。
人の人生は、そんな簡単に弄ばれていいものじゃない。
歩むべき未来を勝手に無意味だと決めつけないで。
……青臭いかしら?(笑)
内容(「BOOK」データベースより)
16世紀のオーストリアの小村に、ある日忽然と美少年が現われた。名をサタンといった。村の3人の少年は、彼の巧みな語り口にのせられて不思議な世界へ入りこむ…。アメリカの楽天主義を代表する作家だといわれる作者が、人間不信とペシミズムに陥りながらも、それをのりこえようと苦闘した晩年の傑作。
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