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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「嵐が丘」エミリー・ブロンテ(新潮文庫)




「嵐が丘」と「鶫の辻」
とても狭い閉塞的な空間で展開された、あまりにも拗れに拗れた人間模様。
最初は「この人たち、何で結婚したんだろう?」と「何でこの二人、結婚しなかったんだろう?」
という問いだけがひたすらグルグル巡っていたけど、
気付けば彼らの愛憎劇に引きずり込まれて一気に読み切りました。
核になるのは「嵐が丘」の三人。
自分を幸せにするために、他の生き方はなかったのかな?と
復讐に身を投じた彼に問いたくなるけれども。
彼女の傍に在ることが至上の幸せだったのであれば、どうしようもないのかな。
でも、やっぱりあなたのしたことは間違ってるよ?と言いたくなるの。
やるせない。
逞しく生き抜く術を本能で知っていた子供たちが手にした未来に安堵した。



愛憎に翻弄された当人たちがどれだけ拗れたとしても、
そんな大人の諍いに巻き込まれて潰された子供がとても可哀そう。
名前がややこしすぎて入り込むのに少し時間を要したけど、
識別できれば一気でした。
【ガーディアン必読 57/1000冊】

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