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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「果樹園の守り手」コーマック・マッカーシー(春風社)



老人のターンは風景と人が完全に同化したかのような描写。
それも、ひっそりとした、どこかくすんだ色合いの風景。
けれども、彼の生活圏に少年が紛れ込んだ瞬間、
色味は鮮やかさを増し、どこか人間味を帯びる。
子どもって偉大だ。
人の命を殺め、違法な商売に手を染めた男が、少年に言い含めた言葉。
意外だった。
誰かに対しては悪であっても、他の誰かに対しては善になれる。
その少年が若者となった所で物語は幕を閉じるけれども。
彼を取り巻いていた色味は鮮やかさよりも落ち着きを醸し出し、
それが彼の成長を物語っている。
マッカーシーデビュー作。

久々の海外小説だったからなのか、マッカーシーだからなのか。
最初の30ページくらいまでを読みきるのに時間がかかることかかること。
いつものペースで読めるようになった瞬間、何故かほっとしました。(笑)
曇天の空の下、風と草木の香りを感じながら読むのがベストマッチな気がする。


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