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きままに読書★

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「イワン・デニーソヴィチの一日」ソルジェニーツィン (新潮文庫)



凍てつく寒さの中で目を覚まし、凍える身体をそっと抱く。
先の見通しの全く立たない収容所で迎える朝は、
憂鬱な一日の始まり。
だが、信頼できる仲間たちと従事する労働で、次第に身体は熱を持ち、やる気すら漲っていく。
そこで得られるのは心地良い充足感。
やがて日は落ち、再び訪れる雪原の夜。
少しスリリングな出来事を味わい、日課の点呼を乗り切って、冷え切った寝床に潜り込む。
また明日、身を切るような寒さの中で目を覚ますために。
いつ出られるともわからない収容所でのとある一日を描いた作品。
あの環境下でも抜け殻のようになってしまっていない彼らが凄い。

タイトルに付け加えるとしたら、
「イワン・デニーソヴィチのちょっと幸せな一日」。
明日は「とても最悪な一日」になるかもしれない。
人は脆い。だけど、逞しい。

【ガーディアン必読 81/1000】

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