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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「消滅のリスト」五條瑛 (小学館文庫)




全世界を巻き込んだ戦争が起こる確率はゼロではない。
ならば、その被害を最小限で収める手段を事前に決めておく必要がある。
誰だって一番に守りたいのは、自分とその周りの人たちの安全。
犠牲を決める「会議」を巡って繰り広げられる情報戦。
関わる理由も意図もそれぞれだけど、
無自覚に役割を与えられて利用されるのはちょっと怖い。
彼女や彼のように与えられた状況からその意図に気づき、考え、自らの意思で行動できる程度の思考力と知識は持ち得ていたい。
持っていて腕が痛くなる重さのボリュームを個性的で魅力的なキャラに引っ張られて一気に読了。



「勝ち負けが決まるまで戦争を続けるにはそれに伴う犠牲が大きすぎる」
声を大にして言いたい。
聞こえないみたいだけど。

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「スノウ・グッピー」五條瑛 (光文社文庫)



20年以上前に提起された問題が、いまだに大きな進展を見せないまま燻っている。
世界は平和とは程遠い方向へと歩みを進め、起こりうる最悪の可能性はいくらだって想像できる。
そうじゃない未来を思い描きたくて、呑み込むため息。
戦略として、或いは方法として。
彼等の考え方は間違っていない。
けれども。
実際に事を起こしてしまうことを是と言い切ることはできないの。
でも、先に進むためにどうしたらいいのかもわからない。
難しいね。
江崎のしたたかさは自分にないものだからとても魅力的。
そしてタイトルの意味が分かれば、おっさんの心情が垣間見れてとてもロマンチック。

再読なのにも関わらず、
スノウ・グッピーってなんだっけ?と思いながら読み始めた私は
相当なポンコツです。
むー。
途中で誰と誰がどう絡んでいたのかっていうのは思い出したけど。(笑)
2016年にレビューをあげた『ブラック・ダリア』。
初読だと思って読んでたけど、1999年の読書日記に読んだ記録があってびっくりした本日。
再読だったんだ~~!!!
手元になかったから購入して読んでるんだけど、1999年当時は誰かに借りたのかな?
読んで手放したのかな?
謎だ……

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「森羅万象 狐の輿入」水壬楓子 (キャラ文庫)



シリーズ三作目。これが一番好き。
……というか、ちょっと斜に構えた瑞宇が私の好み。
そして、クールに成長した那智を知っているからこそ、まだ10代の那智がとても可愛い。
那智に対して意地の悪いことを言いつつも、結局は優しくて溺愛してしまっている瑞宇。
少しずつ距離を縮めながら築き上げられていく二人の関係性がとても良い。
18年経っても「甘やかされてますから」とサラッと言えちゃう那智のセリフに萌えたわ。
誰かの犠牲に成り立つ村の平和ってどうなの?と思うも、
それが宗教だと言われちゃうと口出しできなくなってしまう。
那智が危機を回避できて本当に良かった。

キツネ村でたくさんのキツネさんたちを見てきたばかりなので。
いろんな色や表情のキツネさんを思い浮かべてホクホクしていました。
また行きたいなぁ。






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「忘らるる物語」高殿円(KADOKAWA)



終始一貫した怒りのボルテージの高さについていけず、
若干引き気味でポカーンとしながらの読了
これは、作者の抱えた憤りの投影なのかな?
問題として提起したいこと、訴えたいことは伝わってくる。
国の在り方、民族の在り方、男女の在り方、歴史認識の捉え方。
納得できる部分もあるんだけど、共感しきれないことも多くて、
物語世界に入り込めなかった。
表紙の美しさにうっとりとしたお借り本。
その鹿が作中であんな扱いを受けてるとは思わなかったよww

レビューを書きつつなんだか既視感。
『悪の教典』読了後に「表紙のカラス。まさかあんな目にあわされているとは(ФωФ)!」とつぶやいていました。(笑)

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「森羅万象 水守の守」水壬楓子(キャラ文庫)



私の思い描くカッパの姿と水壬さんの書くカッパの姿が相容れない。
え、だってカッパだよ??……というところで、しばらくぐるぐるしてみました。(笑)
最後の方のイラストで、あ、そういうイメージね、とようやく納得。
でもやっぱり私のカッパのイメージは頭にはお皿、背中には甲羅のコテコテのカッパです。
外に出したくない理由があるなら、兄たちはそれをナギに説明するべきだったし、
もっと早くから力をコントロールする術を教えるべきだったと思う。
守ることと甘やかすことは違うよね。
でも、外の世界に飛び出して忍と出会ったことは、ナギと忍の双方にとって
良い影響を与え合ったと思う。
千永とナギの低レベルな言い争いが可愛くて好き。

「河童の川泳ぎ」「いやいやいや。たぶん違う」
「ん?何だっけ?丘に上がった河童?」
「もっと違う」「ん~~~??」
「あ、河童の川流れ!」「それだ!」
という会話を先日友だちとしたばかりなのですが。
この作品の本文に出てきました。
「河童の川流れ」
日常生活で使うことがほぼほぼないはずなのに、このシンクロ率すごいわ。

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「森羅万象 狼の式神」水壬楓子 (キャラ文庫)



うちの○○。
それが妙に嬉しい感覚、私もわかる。
ウチの課長が課員を指してよく使うんだよね。
うちの○○。
なんか連帯感。
それはさておき。
人間の成長速度と式神の成長速度は違うのかしら?
と、思ってしまうくらい、式神・千永の精神年齢が幼い気がする。
いや、純粋だって言えばいいの?
もっと捻くれてるかと思ったけど、思いの他素直だった。そして一途。
「待て」ができる千永がとても可愛い。
クールビューティーな受とワンコ(狼)攻。
とっても良かった。
そして腹にイチモツありすぎる瑞宇と彼の式神、那智。
スピンがあるのが嬉しい。




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「ブラックガード」木内一裕 (講談社文庫)



前作を読んでから三年。文庫化待ってた!
初っ端からの「断る」の台詞に、矢能が矢能で安心する。
そしてここでもサトウさん。
どこかで聞いたことのある佐藤さん。
まぁ、よくある苗字ではあるけどね。
事の始まりは、誰もが首を傾げる依頼からだった。
誰が何故何のために?
矢能を巻き込むべく仕組まれた依頼。
巧妙に計画された依頼に欲に目が眩んだ男たちの思惑と
不測の事態が絡まり、事態は複雑さを増していく。
家族のために壮絶な覚悟をした男の死に様に鳥肌。
奥さんの気持ちを考えるといたたまれない。
五分五分の賭けに勝てたことは幸いだったのかな?→

レスキューハンマー。
買わなきゃ!と思ってすっかり忘れていたことを思い出したので、
このタイミングでポチってみました。
使う機会はないに越したことはないけどね。

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「セクシー田中さん (7)」芦原妃名子 (フラワーコミックス α)



それぞれが抱えた悩みや、この先の人生との向き合い方は、
とてもシリアスでヘビーなものだったりもするけれども。
彼等の表情やリアクションで、爆笑しながら読めてしまう愛すべきキャラたち。
もう、この話ホント好き。
田中さんたちと関わることによって、自分がどう変わったか。
笙野がちゃんと自覚していることに安心する。
そして朱里ちゃん同様、アホなん?と(笑)
小西と朱里ちゃんの空気感がとても好き。
自分の力でできる事を模索する朱里ちゃんには全力でエールを。
そして田中さんに急展開。
うわ~、なんだかドキドキするんですけど!

とここで原作の続きの前にドラマがスタート。
原作は原作、ドラマはドラマ。
という心構えをして、楽しみに待機。


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「ムービータウン・マーダーズ 殺しのアート5」 (モノクローム・ロマンス文庫)



サムとジェイソン。
二人の心情の変化、主にサムの変化がとても嬉しい。
距離が離れていても、互いを想う気持ちが伝わってくるし、
会いたいという募る想いも、だからこそ会いに行こう、と
行動を起こせるところも好ましい。
大学教授が死亡した事件を改めて調べるために大学での潜入捜査を行うジェイソン。
地道な聞き取り調査を繰り返し、事件の真相を探り出して終幕
……と思いきや。
嘘でしょ、怖っ、怖っ、ってか、続き~~~!
と、ドキドキしながらの読了。
サムの追う事件も新たな事実が浮かび上がり、とにかく続きが気になる作品。

現在進行形の事件と、恋愛と、過去の事件と狂気めいた執着。
見事に絡み合って展開していく読み応えのある作品。




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「モニュメンツメン・マーダーズ 」(モノクローム・ロマンス文庫)



【再読】
わかってたけど!
二人が不穏な感じになってから、ラストのお互いの言葉をきくまでしんどかったわ~。
今回の諍い(?)に関してはどっちもどっち感はあるけど、
職務上のルールを順守しなかったジェイソンの方が分が悪い。
それをわかってくれっていうのは、サムに対する甘えでしかない。
拗れた関係を断ち切りたくなければ、諦めずに想いを説き続けるしかないわけなんだけど。
サムからの告白は想定外で、その分胸に刺さった。
復習をバッチリしたところで張り切って新刊へ。


で。
初読の時の自分のレビューを見返して……ほぼ同じ事書いてて笑う。
まぁ、一年前だもんね。感じることはそうそう変わらないか。

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