きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「進撃の巨人 5」諌山創(マガジンコミックス)
いつの時代、どこの世界でも人間って変わらないなぁ、という一幕があり、
エレンの身はリヴァイが預かることに。
綺麗事は言わず、リアルな数字を述べ、
死地に赴くことを前提に、エルヴィンは志願する者を募る。
そこに並んでいる調査兵団の面々こそ、
死線を搔い潜って生き残った者たちの集団。
そりゃあ、貫禄もあるわ。
そんな彼らの集合体を「変人の巣窟」と言ったエレンも、立派な変人の仲間入り。
一方、調査兵団入りを決意した104期生たちの覚悟には鬼気迫るものがある。
死ぬために壁外に出るのではない。
それなのに、意志を持った殺意が辛い。
排泄をしない巨人に肛門はあるのか?
プリプリのお尻があっちこっちに描かれていて、
なんだか気になってしまう……
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「進撃の巨人 4」諌山創(マガジンコミックス)
今いる世界がどれだけ残酷だったとしても。
その世界に生まれたからには、力の限り生きる場所はそこでしかないのだ。
立ち向かわなければならないのは、
あまりにも巨大な捕食者。
その脅威と無力な彼らとの間に立ちはだかった自由の翼を背負った彼の背中の
なんと頼もしいこと。
訓練兵時代に彼らが膝を突き合わせて語り合っている光景は、今思うと身震いがする。
彼らのしたことを、胸に秘めた思いを知っているから。
再読している甲斐があるなーと思う瞬間。
二つの絶対に曲がらない意志。
同じ方向に向かえないのならば、ぶつかるしかないのか?
とにかくリヴァイが大好きです!←聞かれてない。
作中で長い年数を経過する物語は、
登場人物たちの成長を伺うことができて感慨深い。
初期のジャン、こんな感じだったんだなーと、なんだかとても微笑ましい。
「進撃の巨人 3」諌山創(マガジンコミックス)
ピクシス司令カッコイイ~~!
絶対的な立場にある指揮官でありながら、
他者の意見に耳を傾けることのできる柔軟性。
惚れ惚れするわ。
エルヴィンと並び立つリヴァイに涙出そうになって、
一枚岩の三人の姿にやっぱり泣きたくなる。
互いが互いに預けることが出来る命。
絶大な信頼がそこにある。
なのになぜ……という未来像がやるせない。
伝播する恐怖は人を混乱に陥れる。
そこから抜け出すために縋るものは希望。
その希望を託された者がが背負うものはとてつもなく重いけれども。
やるしかないのだ。
大切な人を守るために。
坊主頭のお気に入りツートップは海坊主(シティハンター)と天光寺輝彦(コータローまかりとおる!)。
三人目はその時々で入れ替わるわけですが、今はピクシス司令を入れてのトップスリーとなっております(笑)
「進撃の巨人 2」諌山創(マガジンコミックス)
ミカサとエレンの絆の強さを改めて思い知らされる。
エレンの強さは危ういほどまっすぐで、
だから選択を迫られる局面に立った時も、
泣きたいほどに揺らがなかったのかと思えてしまう。
そして、再読だからこそライナーたちの会話が深読みできてしまって
本当に構成を練りに練ってから連載を始めたのだと
窺い知ることが出来る。
弱肉強食。
うーん。
私絶対捕食される側な気がする。
戦力と戦略。
どちらかが欠けても有利に事は運べない。
巨人がウヨウヨしていたこの頃は
最後まで巨人vs人間で展開していくことを疑っていなかった。
超大型巨人の身長は60m。
ウルトラマンの身長も似た感じだったはず!と思って調べてみると、
歴代のウルトラマンは大体40m~60mくらいだった。
ほほー。
ウルトラマンから連想して一番最初に浮かんだ歌は『ザ・ウルトラマン』の主題歌でした。
皆さんは?(笑)
「進撃の巨人 1」諌山創(マガジンコミックス)
100年間一度もなかったことが、明日も起きないとは限らない。
それは、震災を体験した私たちなら痛切に思うことだろう。
突如として壁を越え、降りかかってきた巨人の脅威。
そして始まる惨劇。
万全だったはずの備え。
あまりにも強大な力の前に、人間は無力。
だけど。
そこで諦めてはいけない。
諦めてしまったら、呑まれるしかないのだから。
まだ幼さの残る104期生の彼らの壮絶な戦いの始まり。
一人一人の顔ぶれを眺めながら、いろいろな思いがこみ上げるのは、
その後の彼らの運命を、その巨人の正体を知っているから。
再読ならではの楽しみを味わいつつ次巻へ。
最終巻発売前に既刊全巻再読……するついでに、
レビューを上げていない11巻までのレビューを上げていこうと思います。
姪っ子ちゃん(小5)に「みやこちゃん、進撃の巨人持ってるの?」と聞かれ、
「持ってるよ。読む?」ときいたら「怖いからいい」とお断りされました(笑)
彼女にレンタルするならまずは少女漫画かな。
「ウサ耳オメガは素直になれない」海野幸 (カクテルキス文庫)
自分らしく生きるって難しいね。
そもそも、自分らしくって何だろう?
外から見たら順風満帆かもしれないけど、
当の本人にとっては波乱万丈。
そんなこともザラ。
それぞれが悩みを抱えながらも、みんな、頑張って生きている。
私生活と仕事と生い立ちと。
すべてひっくるめてそういうのが伝わってきて、色々染みた。
そこに絡まる恋愛模様。
汐見と理人の関係は、あ、そうきたんだ!と唸る展開。
それがまた良い。
何がそうなのかは是非読んでみてください。
と、思わず薦めたくなるお借り本。
そして、個人的には来栖がイチオシ。
この子のスピン是非!
切除した耳を補うつけ耳。
ちょっと違うかもしれないけど、
切除した胸を補う人工乳房或いはシリコンパッドを想起しました。
なくても問題ないかもしれないけど、心の安定のために必要なもの。
少なくとも私はそれでストレスフリーな生活を送れています。
「蝶狩り」五條瑛 (角川文庫)
楽しく読む心得は「終りが少々中途半端」と最初から心に留めて読むこと。
中途半端でもとっても楽しく読めるのは、
オムニバス式で連鎖していくストーリーが面白いうえに、
キャラが魅力的だから。
好みじゃないのでその魅力を感じ取れなかった桜庭に、みんな快く手を貸しすぎ。
イケイケな強面ヤクザは「もう遅いよ……」の言葉に絆される。
10代の少年は身体を張って情報を守り抜く。
そんな桜庭姫は銀のスプーンをくわえて生まれてきた容姿端麗な性悪王子様に
いっそディープなキスをしてもらえばいいと思うわ。
気づけば混乱の渦の中心にいたキリエ。
10年後の彼女に会ってみたい。
諸々余韻を含ませてあとは想像して楽しむ……では消化しきれなかったのが、
覚せい剤と言う美味しい餌を遠くにチラ見させられてただ働きした松村興業の面々、
納得したのーー!?という、個人的な雄たけび。
若頭の立場が心配。
最初からここで終わらせるつもりだったのか、続編の構想があるのか。
あるなら読みたいなー。
とても読みたい。
「冬に来た依頼人」五條瑛(祥伝社文庫)
長すぎず短すぎずの物語の中に、凝縮された面白み。
失踪者の調査を専門とする桜庭、逃避を希望する人の連れ出しが専門の檜林、
名前と風貌が乖離した二代目ヤクザ松村、
作中最年少でありながらクールで冷静なキャバ嬢キリエ。
読了後にまた会いたい、と思えるような魅力的な面々が織りなす物語。
たとえ周囲が何と言っても、突然行方の分からなくなった夫をみつけたい。
そう思う成美の心情はわかる気がする。
安否の心配はもちろんだし、
真実を知ることができなければ、一生モヤモヤするよね。
「幸福」か「不幸」かを決めるのは自分自身。
まったくもって、その通りだわ。
個人的にはちょっとデンジャラスな本物志向の王子さまに興味深々。
「王子さまのキスが必要か?」
「俺にキスをしたいなら膝をついて頼め」
「一生目覚めるな」
なんだかんだ仲良しな二人のこのやりとりが好き。
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身I」 香月美夜
第五部突入。
プロローグ自体が不穏で、え~、重い展開やだ!と思った時点で、
疲れてるなー、私、と思ってみました。
チラチラ見え隠れする悪意と腹黒さがヤな感じ。
馬鹿笑いできていた頃が懐かしい……。
ローゼマインに色々な知識を叩き込んだフェルディナンドの先見の明が素晴らしいと
つくづく思う。
それは彼女自身を守る楯になっている。
祈りと加護の因果関係には納得。
エピローグもまた、めんどくさい展開になりそうな気配ムンムンで
わ~~、貴族院やだー!ってなりました。
わくわくしながら読んだペーパーも腹黒さ全開で慄く。
とはいえ、先がとっても気になるで次巻へ。
第五部になり、馴染んだ面子いなくなって物足りなーい!
と、節目節目で言ってるな、私(笑)
ストーリーは好きで楽しく読んでいるけど、
ローゼマインに思い入れがないので、こういう事態になります。
膨大な数の本を読んできたけど、主人公に肩入れできないのは私的にデフォ。
にもかかわらず、主人公にしか肩入れできない友だちと、本の貸し借りを学生時代からし続けている不思議(笑)
この作品良かったね!では盛り上がれるけど、誰が好き!では全く一致しないの。
「スカラムーシュ」サバチニ(創元推理文庫)
500項を越える長編。
字は細かいわ、改行少ないわ、読むのに時間かかるわ……なんだけど。
読み進めるほどに面白さが増していって、ラストは
「ちょっと、この先~~!気になるじゃん!」と鼻息荒く読了。
うわー、何この展開!面白い!
意図的ではないながらも、人生の選択を迫られる岐路に何度も立たされ、
流れに身を任せた結果、そのたびに窮地を乗り越えてきたアンドレ・ルイ。
しかも、その都度自分のHPを上げていくというオプション付き。
革命に向かって不穏な雰囲気を醸し出していくフランスを舞台にした
復讐劇であり、愛情物語であり、冒険譚でもある。
「スカラムーシュ」と聞いて思い浮かぶのはピアノ曲。
私のピアノ教室の発表会は二年に一度、ソロ・デュオ・ソロ・デュオの繰り返しで、
デュオの年に先生が生徒さんと組んで弾いていたんだよね。
当時の私は中学生?よく覚えていたわ(笑)
「コメディ・フランセーズ」と言えば思い浮かぶのは『マリー・ベル』。
それも道理で、同時代の物語。
いつかチャレンジしたい賢一氏の『小説フランス革命』。
【ガーディアン必読107/1000冊】