きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「玉の輿謹んで返上します 玉の輿ご用意しました2」栗城偲 (キャラ文庫)
人々のやさしさが心に沁みてあったかく泣けた。
こういう涙は嬉しいね。
好意的に接してくれる人がまわりに集まるのは、
青依自身が日々、皆と明るく接して一生懸命頑張っているから。
青依の過去をうっすらと悟っていることを悟らせない工場の人達、素敵。
職場では青依に対して公私混同しない印南と酒勾も大人でカッコイイ。
印南はプライベートではちょっと残念なところもチャームポイント。
でも、そういう所も青依との生活の中で
ちゃんと改善されてきてるところがすごいなーと。
自分の様式を押し付けない柔軟さが良い。
このカップルのスタンス、ホント好きだわ。
「放牧体質」から「束縛野郎」への転換に笑う。
過去の男遍歴がホント残念すぎる印南。
青依に出逢えて良かったね。
口絵の印南と酒勾のカッコ良さに悶絶。
真っ赤なスーツが似合ってるイケメン眼福。
PR
「ブルー・ドレスの女」モズリイ (ハヤカワ・ミステリ文庫)
職を失くし、金のために引き受けた人探し。
だが、イージーは思いもよらない事件に巻き込まれていく。
イージーは女の居場所を、或は女と共にいた男の居場所を尋ね歩く。
問われた者たちは知ることを答える。
そんな彼らの様子から、当時のアメリカを伺い知ることができる。
地に足がついた堅実な展開の中、
枠に収まらないトリッキーな男の存在がキーポイント。
個人的には「タフでなければやってられない」床屋のオヤジに注目!
剃刀一本で店内の秩序を保つってすごいよ!
そしてイージーは職に就く。
次作に大いに興味をそそられる職に。
とはいえ、次作以降の本の入手はちょっと難しそうかな?
行方不明の女はダフネ・モネ。
この女、ちょっと……と思いながら読んでいたけど、原題に納得。
最初から最後まで面白く読了!
【ガーディアン必読 95/1000】
「玉の輿ご用意しました」栗城偲(キャラ文庫)
年の差12歳。
育ってきた生活環境も学歴も今在る状況も天と地ほど違う二人。
当たり屋稼業の蒼依が条件付きで印南に拾われるという
ある意味シンデレラストーリーだけど、
互いに感化されてどちらに対しても良い方向に影響を与え合っている様が伝わってきて
とても良かった。
何より、蒼依の素直さと柔軟さが良い。
ホントに良い子だなぁ。
そんな蒼依と共に暮らすうちに次第に彼に惹かれていく印南。
印南は欠落していた大切なものを蒼依によって補ってもらったんだと思う。
胸に刺さる言葉やシーンが随所にあって、彼らと一緒に一喜一憂。
好みドストライクの面白さでした!
ここのところのBLは安定安心の作家さん買いだったので、新規開拓。
始めましての作家さんを試しに一冊……と思ったけど、
シリーズ一気買いしておけばよかった~~!わー、ぬかった!!
と、ジタバタするくらい良かった。
さて。続きを入手しなければ。
「BUDDY DEADLOCK season2」英田サキ (キャラ文庫)
事件については突っ込みどころがあるけれども、そこは許容範囲でご愛嬌。
シリーズオールキャラ総出演の本作。
各々のカップルの蜜月ぶりに拍車がかかっているにもかかわらず、
嫉妬したりノロケまくったり惚れ直したりと、当事者たちは忙しい。
微笑ましいなぁ。
ディックの「完治しなくていい病」はさもありなん。
ディックはユウトがいない世界で1秒だって生きていくつもりがないところが危うい。
ユウトは年を重ねるごとに懐の深さが増していっている。
ディックが抱えた闇が深いだけに、
この先はずっとユウトと一緒に光の中を歩いていってほしいな。
ペーパーは字がみっしりで嬉しい読み応え。
本編で刑務所時代のことを振り返っているおかげで
最初から読み返したい気分になってみるけど、
今は手いっぱいなので、そのうち。←こんなんばっか(笑)
「神様の贈り物」木内一裕 (講談社文庫)
神様がくれた贈り物によって、
男は「生きている」ことを実感できる人生を手に入れる。
感情とそして人の顔を伴った人生を。
偶然をきっかけに彼に係った人たちが、
彼に様々なものをもたらしていく。
すべてが、彼にとっての「贈り物」だ。
だけど、どこに行っても居場所を見つけられない彼の在り様が哀しい。
それは、これから手に入れることができるのかな?
お父さんが一生引きずるであろう後悔がいたたまれない。
嘘を重ねた男に天罰が下る様を見たかったけど、
だったら終わらない恐怖に打ち震えればいい。
あなたにとっての幸せとはなんですか?
「いつでも勝負してやる」とゴロ蒔いた
弟思いのお爺ちゃんがカッコイイ。
登場人物を魅力的に描くの、うまいなー。
もうちょっとグッとくるかと思ったけど、
意外とあっさり読み終わってしまった。
これは私の木内氏への期待値の高さってことで、次作へ。
「In These Words (4) 初回限定版」 (ビーボーイコミックスデラックス)
篠原の献身と浅野の強さに胸を打たれて、打たれて……
最後は切なさマックスでの読了。
つ、続きはいつ読めるのでしょうか?(涙目)
そしてあとがきの裏話は私的に聞きたくなかった(苦笑)
安全で居心地の良い場所から出なければ、
二人の穏やかな時間は続いたかもしれない。
けれども。
彼らの責務が、その思いが、安穏を許さない。
猟奇的な殺人犯を野放しにすることはできないのだ。
だから決意する。
自分に出来うる最善の策を決行することを。
遡って最初から読み返して合点のいくことがいくつもあって、
練り上げられた構成の緻密さに圧倒される。
以下、小冊子のネタバレ的なのアリです。
限定の小冊子は4巻読了後、すぐに読むモノではなかった……というのが私見。
世界観違いすぎて本編の余韻が吹っ飛んだのがもったいなーい。
笑っちゃったもん。
私はあの切なさにもっともっと浸っていたかった。
「水曜日の嘘つき」かわい有美子 (幻冬舎ルチル文庫)
あの賭けがなかったら、二人が接点を持つことはなかった。
だから、賭けはそのきっかけとして必要だったツール。
問題は、椎名がいつそのことを真尋に話すのか。
その一点に尽きたわけだけど、最悪の方法での露見。
二人が本当に気持ちを寄り添わせていったことがわかるだけに、
どっちサイドに立っても痛かった。
とはいえ、蟠りを解かすために動かなければいけないのは椎名の方。
その後の彼の誠意ある態度は素直に良かった。
真尋の本質をしっかりと言い当てた椎名と、
椎名によって色のある世界を知ることができた真尋。
ゆっくりと時間をかけて歩んでいってほしい。
外見のイメージで自分を測られた場合、
なんとなくそのイメージに添うような態度をとってしまうことはあるある。
意図して演出している場合は楽しめばいいけど、
違うのに……と思いながらだと辛いよね。
まぁ、素のままありのままでいられるのが一番楽で良い。
「別冊図書館戦争II (図書館戦争シリーズ 6)」有川浩 (角川文庫)
隊員たちの過去が垣間見られる最終巻。
楽しい思い出話だけではなく、ホロリと苦味の残る過去を持つ隊員も。
弱さを自覚した上での強さ。
過ちを認めた上での正しさ。
人に歴史あり。
培った過去の延長上に今がある。
堂上と郁の幸せな家庭内描写は読んでいて本当にあったかい気持ちになる。
そして柴崎の見舞われた災厄に背筋が寒くなる。
歪で卑怯な攻撃が気持ち悪い。
手塚、間に合ってよかったよー。
恋愛に不器用な手塚と柴崎。
柴崎はもう、郁たちを羨ましがる必要もなくて。
ちゃんと寄り添える相手と一緒になることができたのが嬉しい。
終幕は〆に相応しい人で。
楽しかった!
その息遣いをすぐ傍に感じられそうな程、身近に思えた彼ら。
再読にもかかわらず、そして再読だからこそ、本当に楽しい読書時間でした。
満足☆
「別冊図書館戦争 1―図書館戦争シリーズ(5)」有川浩 (角川文庫)
職場恋愛でありながら、郁に対する「好き」を
もったいぶったり出し渋ったりしない堂上の愛情の示し方が好き。
臆病でテキパキ恋愛進行ができない郁を
急かさず焦らず、彼女のペースに沿って一緒に歩んでくれるところも素敵。
なんだかんだ堂上の株上がりまくりの別冊。
まぁ、もとから好きなんですけど・笑。
爆笑しながら読み進めながらも、
事件の陰で突きつけられる問題が深刻で唸る。
今ここで進行していてもおかしくない問題がそこにある。
楽しいだけで終わらせないのがこのシリーズだと思う。
だいぶ距離が縮まった手塚と柴崎。
素で接する相手がいるっていうだけで、心強い。
初めての!という夜の展開がわかっていて
スポーツブラって女子としてちょっとないかもー。
と思いつつ。(わかっていなかったらもちろんアリだと思う)
気付いた時点で買いに行こうとした郁が可愛らしい。
私がやらかした場合はその発想は、多分ない(笑)
「プラチナ・ビーズ」五條瑛(集英社)
緻密な構成。魅力的な登場人物。圧倒的な読み応え。
これほどまでに完成度の高い作品にはそうそう出逢えない。
外国人の外見でありながら純然たる日本人でありえないことに揺らぐ葉山。
日本人の外見でありながらアメリカ人であることに誇りを持つ坂下。
強烈な自国主義のエディ。
自国を喪失し、北朝鮮という国で飢餓に苦しむ者たちのために神であろうとしたサーシャ。
二つの事件を追いながら、彼らの現在と過去の姿を垣間見、
自分が「日本」という国で生きることを改めて見つめ直す。
葉山の悔しさが突き刺さるのと同時に、
サーシャたちの想いも捨てられない。
そして私は悲しみでいっぱい。
ものすごく楽しく読了して、その後五條さんのnote見て、なんだか悲しくなった。
どうしてそうなったのかの過程がわからないから何とも言えないけど……
「読みたい」という気持ちが全部嘘だと思わないで。
「読者はいません」と断言してしまわないで。
私は「プラチナビーズ」を単行本発売時から読んできた。
自費出版のペーパーバックまで全部大事に持ってる。
だから「SeoulCat's-eye(半島の猫目石)」も読みたい。
まぁ、それは私の希望だからおいといて……
うん。
五條さんの作品を読みたいと思っている読者がいる。
その声が届くといいな。
そして、燃やすくらいなら私は『革命シリーズ』を買い取りたい。←激烈本音(笑)