きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「交渉人は振り返る」榎田尤利(SHYノベルズ)
【肝心なのは、間違えないことじゃない。
間違いに気がついたときに、修正できるかどうかなのだと俺は思う】
少しずつ明かされる芽吹の過去。
過去に傷ついた心に追い打ちをかけるような現実。
人間は弱い。
時に他者を傷つけるその弱さがやるせなかった。
誰かを信じたいと強く願ってみたところで、
時に信頼は手ひどいしっぺ返しで打ち砕かれる。
けれども、その時自分を抱きしめてくれる誰かが傍にいてくれることは、
とても心強いことだと思う。
心理的にも物理的にも距離の縮まった兵頭と芽吹。
「どんなあんただって手放す気はねぇ」
兵頭の示す執着は、いっそ心地よい。
兵頭に惹かれているのは認めつつも、その想いをなんと形容していいのかわからない芽吹。
彼が自分の気持ちにどう折り合いをつけるのか、楽しみ。
芽吹を助けに向かう兵頭と七五三野は
反りが合わないだなんだかんだといがみ合う割には
良いコンビだと思いました(笑)
内容(「BOOK」データベースより)
元検事で元弁護士、そして優秀な頭脳と口八丁を駆使する美貌の男、芽吹章は、弱き立場の人を救うため、国際紛争と嫁姑問題以外はなんでもござれの交渉人として、『芽吹ネゴオフィス』を経営している。そんな芽吹が泣く子も黙ると評判のヤクザ、兵頭寿悦と深い関係になり、この頃では互いの存在に慣れつつあった。だが、生き方も違えば考え方もまるきり違う、おまけにヤクザなんて大嫌いだ、それなのに寝ている…ということに戸惑いがあるのも事実だった。そんなとき、芽吹はかつて関わっていたある青年と再会して…。
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