きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「少年はスワンを目指す」榎田尤利(リブレ)
一人の転校生が彼らの高校にやってくることから始まる物語。
王子様外見なのに口の悪い櫛形は好みドストライク。
見た目ハードボイルドでも中身はやさしい原もやっぱり好み。
タカアキが思った以上にツボ。ってか好き。
そんな彼らが自分の心情に加えて突っ込みやボケを放り込んでくる一人称の文体が
作品世界と見事にマッチングしていてとても楽しかった。
でも楽しいだけじゃないところが榎田さん。
挫折と再生。その時しか味わえない一体感。
友情から転じた恋情が生み出した苦悩と幸せ。
時の流れの中で語られていたのは、間違いなく彼らの人生。
読み応えありました。
榎田さんの生死観。そして北方の生死観。
それぞれ100冊近くも読んでくると、近しいところで一貫しているなぁ、ということが
しみじみと感じられる。
そしてその一貫性が個人的にはストンと胸に落ちてくる納得のいくもので、
「今生きている」ことを強く実感させられる。
そして、今を大事に生きよう、と思えてくる。
PR
COMMENT