きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「振り返ればかなたの海」崎谷はるひ (角川ルビー文庫)
適当な付き合いであれば、上っ面だけの取り繕った表情で事足りる。
近しい人たちは本質をちゃんと見抜いて接してくれている。
山下はそういうところ、ちゃんと気付けて良かったね、とつくづく思う。
山下に向けられる一葡のひたむきでまっすぐな好意。
何も望まず、一途に笑っているその奥底に押し込められた諦念が哀しい。
山下を追う一方だった一葡の想いをトレースしながら
山下が一葡を待つシーンにぐっとくる。
おせっかいな人たちの口出しがウザったい時もあるけど、
親身になってくれる人の存在はやっぱり心地よい。
このCP好きだなー。
そして山下が家族と和解できて本当によかった。
「すごいじゃん」と言われて「努力したから」と答えた一葡。
「できる」ことが当たり前ではなくて、
それなりのことをしたからこそできてるんだってことを
胸を張って言えることが素晴らしい。
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