きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「林檎甘いか酸っぱいか[青]」一穂ミチ (ディアプラス文庫)
潔いほどまっすぐに放たれる言葉。
迷いなく飛び込むことのできる行動力。
それは、まだ未成熟な子ども故の無鉄砲さではなく、
志緒という一人の人間の在り様であるからこそ、
惹かれ、魅了される。
一方、大人であり、教師という柵から逃れられない桂は、
何でもないような顔をしながら、やるせない思いにのたうちまわる。
ひどくバランスの悪いふたりが、
だけれども、これ以上ない絆と結びつきを深めていく様子が
丁寧に描かれていて、
その心の機微に触れては嬉しくなったり切なくなったりの追体験。
幸せな読書時間。
そして志緒の父、かっこよかった。
中高大と一貫した女子校に務める母親から、
職場に忘れ物を持ってくるように仰せつかった高校生男子。
母の指令は絶対。
だけど、女の園に一人で足を踏み入れるのは絶対無理。
ということで、引きずって行ったのは双子の弟。
二人で校内を恐る恐る歩いた結果は……悪目立ち。(笑)
本当にそっくりな双子だったんだよね。
PR
COMMENT