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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「檻」烏城あきら(キャラ文庫)



設定のわりにはドロドロ感ないなぁ
(自分がドロドロしたの読みすぎてきた自覚はあります・笑)
と思っていたら、最後の最後でキタコレ!というゾワゾワ感が味わえました。
互いを選んだのは自分の意志に基づいた行為であることには違いないんだろうけど、
「あげたかったの」のリフレインが怖くて印象深い。
誰も彼もが「檻」に捕らわれたまま、
破壊することも逃げ出すことも選択肢に入れられずにその場に留まる人々。
その中で手にした彼らの幸せは、私には計り知れないモノがあるけれども。
係わる人たちが納得しているなら、それでいいんだろうな。

読んでる最中は恒川光太郎さんだったら、この閉塞感をどう表現するんだろう?
と、ありえないことを考えていましたが。
読後は榊原姿保美(榊原史保美)さんの作品を読み返したくなりました。
コンプリ作家さん。『雪うさぎ』が大好き。
バイトでやりくりしていた学生時代にハードカバーの本をせっせと買うくらい
好きな作家さんでした。


内容(「BOOK」データベースより)

封印されたあの庭には、決して入ってはいけない―。幼い頃から憧れていた、優しい従兄の宗司と同居することになった稔。けれど、日毎に募る仄暗い想いを持て余した稔は、ある夜禁断の庭へ足を踏み入れてしまう。ところが、庭の茶屋で自慰に耽る稔を目撃した宗司は、様子が一変!!「なぜここにいる」と猛々しく稔を抱いてきた!!宗司の激情に、稔は歓喜と恍惚の中で陵辱されるが。

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