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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「碧のかたみ」尾上与一 (Holly NOVELS)



【この気持ちが名前のない感情だとしても、
 それのどこが恋情に劣ろうか-----】

語れる夢がある。守りたい人たちがいる。反発して喧嘩して、怒られて罰を受けて。
気がついたら恋をしていた。
それは、誰もが体験しうる青春。
けれども、そこには常に戦いがあった。誰かの死があった。
太平洋戦争下のラバウル。
複座式の戦闘機に乗り、互いの命を預けあった二人の物語。
亘のまっすぐさが本当に眩しかった。
六郎の涙がいたたまれなかった。
そして、彼らの想いの深さが伝わるからこそ、その覚悟がやるせなかった。
綴られる言葉の一つ一つに胸が軋むような想いを噛みしめながら読み進めた物語。
彼らと一緒に花火が見たいと切に願い続けた私は、光の雨を思い描きながら号泣でした。

私、本当に亘が大好き。好きすぎて読み進めるのが辛かった。
大国との圧倒的な技術力の差を見せつけられながらも、
戦わなければならなかった日本。
死を覚悟して飛び立たなければならなかった状況下で、
恋をし、絆を深めていく二人の想いが、とても綺麗で眩しかったです。
良書に出会えました。
紹介してくださった読友さんに本当に感謝です。ありがとうございます!


内容(「BOOK」データベースより)

昭和十八年。全盛を誇る南の要塞・ラバウル航空隊に着任した六郎は、喧嘩に明け暮れている戦闘機乗り・琴平恒に出会う。問題児だが操縦士として優秀な恒と「夜間戦闘機・月光」でペアを組むことになった六郎は、行動を共にするうちに、故郷の家族を守りたいという彼の深い思いと純粋さに触れ恒に強く惹かれていく。命の危険と隣り合わせの日々が続く中、二人は互いを大切なペアとしていとしく思うように。しかし、ラバウルにも敗戦の足音は確実に近づいていた…。「天球儀の海」希の兄・恒と六郎の命を懸けた青春の日々。

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