きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「ソロモンの偽証 第Ⅲ部 法廷 下巻」宮部みゆき(新潮文庫)
そして、判決。
陪審員の生徒たちの見事な評決と事実認定。
個人的にはこれしかない、という判決でした。
自分だけが苦しんでいると思っていたら、他人の痛みは理解できない。
自分の苦しみに他人を巻き添えにするようなことを、してはいけない。
差し伸べられた手はあったのに。
これは、振り払った彼自身の咎だ。
真相を明らかにしようと思った動機は、
事件の動機をすべての人に知ってもらいたいと思ったから。
それは彼の英断であり、勇気でもあった。
誰かが深く傷つくことのない結末でよかった。
この事件と裁判に係ったすべての子どもたちが、
前に進むために光を得られる裁判でよかった。
「友達になりました」
すっと、光がさすような言葉だと思いました。
裁判を通して子どもたちの成長が見て取れたのが、本当にうれしかった。
内容(「BOOK」データベースより)
ひとつの嘘があった。柏木卓也の死の真相を知る者が、どうしても吐かなければならなかった嘘。最後の証人、その偽証が明らかになるとき、裁判の風景は根底から覆される―。藤野涼子が辿りついた真実。三宅樹理の叫び。法廷が告げる真犯人。作家生活25年の集大成にして、現代ミステリーの最高峰、堂々の完結。20年後の“偽証”事件を描く、書き下ろし中編「負の方程式」を収録。
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