きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「郵便飛行機より愛を込めて」尾上与一(Holly NOVELS)
戦争の最中にあっても「戦いではない時間」は確かに存在する。
その中で育まれる思いがあり、穏やかに笑いあえる日々がある。
そして、終戦を迎えても、彼らの「心の中の戦争」は終わらない。
戦争の記憶は癒えない傷となり、生涯彼らの胸に留まり続けるだろう。
だけど「生きていてよかった」。
この言葉に勝る言葉はない。
散りばめられた幾つもの物語からそれらのことが伺えて、
あっちこっちで胸が締め付けられながらも、彼らの笑顔にほっとする。
そんな短編の数々です。
大好きな六郎と恒の物語なので、思い入れもひとしお。
幸せな読後感に包まれて本を閉じました。
終戦記念日の読了に相応しい物語。
読みながら、兵士の日常を描いたティム・オブライエンの「本当の戦争の話をしよう」
を思い出しました。
織姫と彦星。
情緒が全くなさそうな恒の話に何故か思いっきりうなずきかけている自分がいて……
ああ、でも、恒、間違ってないよ!と、目から鱗でした(笑)
内容(「BOOK」データベースより)
「碧のかたみ」の主人公・琴平恒と厚谷六郎を中心に、家族や仲間、笑いと涙、命を懸けてきらめいた青春の日々を、やさしい眼差しで見つめ描いた番外編集。今では手に入らない特典SSから商業未発表作品までを収録!書き下ろしは、弟・希と恒の再会を描いた「桜雨」や、恒と六郎のあたたかく幸せなやりとりなど、1945Seriesファン待望の一冊!牧オリジナル描き下ろし漫画も同時収録!!
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