きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「Don't touch me」一穂ミチ(ディアプラス文庫)
連から長谷川への触るな。
長谷川から蓮への触るな。
二つ目の「触るな」で、絶妙のタイトルだと思った。
それでも、連が制止を振り切って長谷川の元に歩み寄る一連の描写がすごく好き。
溢れる気持ちが伝わってくる。
上手くまとまったかと思った二人のその後の擦れ違い。
価値観の違い、小さな諍い、感情の縺れ。
怒って、臆病になって、やっぱり失くしたくなくて、勇気を出して逢いに行って。
情景描写も然ることながら、そんな当たり前の心理描写がリアルに伝わってくるから、
この日常の延長上に彼らがいるような気持ちにさせられる。
連のちょっとずれたぶれなさ加減が面白かった。
内容(「BOOK」データベースより)
製薬会社でオゾン消臭剤の研究をしている連は、同僚の代理で無理矢理合コンに参加させられる。潔壁症ぎみなせいもあり、悪酔いしたところを、やはり代理で合コンに参加していた長谷川に介抱される。翌朝、長谷川宅で目覚めた連は気まずさを覚えるが、彼の笑顔も家も居心地がよくて、思いがけず楽しい時間を過ごす。そして数時間後、仕事相手として長谷川と再会するけれど―?大人たちのイノセント・ロマンス。
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