きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「白亜宮の陰影 デルフィニア戦記3」茅田砂胡(C・NOVELS)
並々ならぬ覚悟で救い出した伯爵とウォルとの最期の時間があまりにも哀しい。
父と息子と。
ただ、それだけの間柄で良かったはずなのに。
二人の間にはあまりにもいろいろなものが介在しすぎて、やるせなさすぎる。
でも、間に合ってよかった。
それが別れの言葉を交わすための時間だったとしても。
友であり、同士でもあるリィとウォルの間に漂う空気感がたまらなく好き。
そしてさらに立ち込める暗雲。
「血筋」につくのか「人」につくのか。
ウォルと共に戦ってきたドラ将軍やナシアスの決意には胸が打たれた。
嵐の渦中にあってもウォルとリィは揺らがない。
譲れないもののために、前に進むのみ。
内容(「BOOK」データベースより)
緒戦の大勝利にもかかわらずウォルの陣幕は沈んでいた。王冠を棄て軍を解散せよ、さもなくばフェルナン伯爵の命は保証しない―。大義のため養父を見捨てるかペールゼン侯爵の専横に屈するか。苦悩の選択を迫られたウォルは逆転を賭してリィに伯爵救出を託した。難攻不落のコーラル城リィはその最深部を見指すが…。
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