きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
『はつ恋』榎田尤利(ビーボーイノベルズ)
【ここなのだと思った。
僕のいるべき場所はここなのだ。
抱きしめるべき人は彼なのだ。】
もしも時間が巻戻ったら?
例えば、同じ本を読んでも、その本を読んだ年齢によって感想が変わるように。
同じ事象を体験したとしても、人生経験が積まれる分、感じ方も変わる。
そんな心の揺れがとても丁寧に描かれていて、なんだか引き込まれました。
久我山が「恋」を自覚し、その「恋」が手に入らなくて泣くシーン、すごく好き。
人を好きになることで、性格も変わる。
曽根に恋をした久我山は、内面的にとってもかっこよくなったと思う。
お互いがお互いに対して放った言葉、「生きててくれてよかった」がズシリと響きます。
今のこの歳で読んだからこそ、よかったなぁ、と思えるストーリーかな。
素敵な物語でした。
十五年分のキスの数。
計算結果は何回になったのかしら?気になる……
内容(「BOOK」データベースより)
事故が原因で2度目の高校生活を送る久我山。大人びて冷めた瞳の久我山に、担任の曽根は親身になってくれる。うっとうしい教師だったはずの曽根を知るにつれ、その甘い声をもっと聞きたくなってしまう久我山。胸が痛むほどのこの想いに名前があるとすれば―恋。しかし曽根には恋人がいるうえ、自分はただの生徒にすぎないと知り…。それでも彼を守りたい。未来を変えるために、今、恋をする。
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