きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「ひつじの鍵」一穂ミチ (ディアプラス文庫)
家族に見せる顔。恋人に見せる顔。友だちに見せる顔。仕事で見せる顔。
程度の差はあっても、皆、それぞれに違う。
一色のオンとオフの切り分けのギャップは相当で、それがかなりの魅力だったけど、
更にに凄いのは仕事に対するプロ意識。
そんな一色のオフの顔を偶然目にした羊は
急激に彼に惹かれていく。
羊は気持ちを「分ける」というよりは「押し隠して」過ごしている未成年。
身近にいる人には見せることのできなかった本音を一色に晒すことによって
深まる関係性。
年の差があったからこそ成就した恋愛だと思う。
軽妙な会話のテンポと着眼点が面白くてぐいぐい引っ張られた。
本来は「洋」であった筈の名前が「羊」になってしまったように。
友だちも自分がそうだとずっと思って名乗ってきた名前が、
実は出生届と違っていることがン十年生きてきて発覚。
「(そうだと思って使ってきた名前に)改名してきたわ!」と憤慨していたことを思い出しました(笑)
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