きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「おまえが世界を変えたいならば-神話の子供たち-」榎田尤利 (講談社X文庫 ホワイトハート)
望んで手に入れた強さなんかじゃない。
だけど、強くなるしかなかった。
大切な人を守るための力を、切に願った。
「おまえが世界を変えたいならば」
この後に続くアショクの言葉には背中を押された気持になる。
自分の人生を自分らしく生き抜くために、そう在っていいと思う。
理不尽な力に握り潰される命がある一方で、
この広大な世界には、ユージーン・キーツの支配する世界を壊そうとする人々が、
息を潜めて機会をうかがっている。
漸く出会えた金の狼と片翼で飛ぶ鳥。
二人とも、潜り抜けてきた過酷な環境のおかげで随分と逞しくなった。
世界は、どう変わる?
セシルには冷酷とか非道とか言う言葉を突き抜けて、変態という言葉を進呈したい。
お近づきになりたくない。
「誰かを殺すことによってしか人間になれない」
と言い放った当人は
「殺される」人間に自分がなるかもしれないお可能性は完全に念頭にないんだろうなぁ。
他人を傷つける強さよりも、誰かを守るための強さの方がよっぽど尊い。
だけど、守ろうとする者たちが傷だらけになってしまっている理不尽。
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