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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「ぼくの守る星」神田茜(集英社文庫)



視点を変えて語られる、6つの物語。
障がいを負うのは誰のせいでもない。
家族の死も、遅かれ早かれ直面する事象だろう。
人生ってままならないと、思わせられるのと同時に、
それでも生きていかなければならない、という想いが芽生える。
この物語の登場人物はみんな他人にやさしくて、
家族との距離感に思い惑っているように感じられる。
たとえ家族でも、思いは吐き出さなければ理解しあえない。
そして、良かれと思ったことがすれ違う。
親は子供を思い、子供は自らの近い未来を思う。
その時は反発しても、いつか親の愛情に気付く時が来ると信じたい。
ラストの一文に胸をなでおろしました。

物語は終わっても、彼らの人生はまだまだ続いていく。
もう少し見守っていたい気持ちを抱えながらの読了。



内容(「BOOK」データベースより)

中学二年生の翔には悩みがあった。それは、言葉を読み間違えたり言い間違えたりして周りを笑わせてしまうこと。わざとではないのに同級生から漫才の相方に指名され、母にはユーモアセンスがあると励まされる。みんなと同じことができない自分には、どんな才能があるのだろう―。生きづらさを抱えながら日々を過ごす翔と、彼を取り巻くひとびとの悩みと優しさを描き出す、切なくも愛しい物語。

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