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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「みなぎわの反逆者炎の蜃気楼9」桑原水菜(コバルト文庫)



拗れに拗れた400年越しの愛憎劇。
勝ち負けにこだわるから、ややこしくて、苦しくなる。
だけど、そういう在り方しか知らない二人だからこそ、
心を切り裂くような苛烈な想いをぶつけ合うしかない。
自虐的な言葉を吐きながら、景虎をねじ伏せようとする直江。
高圧的な言葉で直江を縛ろうとしながら、傷ついた素振りをみせる景虎。
手綱を緩めるかに見せかけての、景虎の最後の台詞に息を呑んだ私は、
完全に直江に肩入れしています。
人は弱い。そして、強い。
綾子の在り方も、村重の在り方も、それを物語っている。
そして、行き場のない直江の想いを抱えたまま、9巻読了。


「おんもに出たい」直江、サイテー。
物語世界から現実世界に一気に引き戻されて悪態付きたくなる瞬間。
私、読んできた本の冊数って5桁超えるけど、読んでいて目を剥いた、
いや、目も当てられないと思った台詞を言い放ったのは直江です。(この台詞じゃないけどね)
でも、私はそんな直江に執着してこのシリーズを読み切りました。(笑)


内容(「BOOK」データベースより)

大阪の製菓会社社長・狭間の前に姿を現すという「お姫様の霊」を探るために、秘書兼ボディ・ガードとして会社勤めを始めた直江。高耶と綾子も、怨将・荒木村重を追って、京都に来ていた。一向宗は荒木一族の怨念を封じ込めた「遺髪曼陀羅」を使って強力な「荒木大砲」を作ろうとしているのだ。ついに村重を見つけ出した高耶たちだが、村重は綾子の二百年前の恋人・慎太郎そっくりだった。

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