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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「わたしのノーマジーン」初野晴(ポプラ文庫)



【自分の力では決して抗えない、一方的に与えられた不完全な存在】

やさしさと純粋さと無知ゆえの残酷さと。
寂しさと、孤独と、不器用な愛情と。
とても切ない感情を抱えた、不完全な存在、ノーマジーンとシズカ。
ぎゅっと抱きしめたくなりました。
あなたたちは悪くない。
だから、ここにいていいんだと。
たとえそれがどんなに残酷な真実だったとしても、
シズカがあのタイミングで真実を知り得たことは、多分、必然だったのだと思う。
シズカの変化に戸惑うノーマジーンに理不尽な感情をぶつけてしまっても。
不自然にしか笑うことができなくなってしまっても。
会えてよかった。その言葉には嘘はない。
「行かないで」
それは、終わりのはじまり。
枯れるまで泣いた後には、きっと心から笑いあえるに違いない。




最近涙腺が決壊しているのか、途中から文字を追うのがタイヘンでした。
素敵なお話に出会えました。
やっぱり初野さん好きだなー。

内容(「BOOK」データベースより)

終末論が囁かれる荒廃した世界―孤独に生きるシズカの前に現れたのは言葉を話す不思議なサルだった。シズカを支えるためにやって来たという彼の名は、ノーマジーン。しかしその愛くるしい姿には、ある秘密が隠されていた。壊れかけた日常で見える本当に大切なものとは。

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