きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「グラスホッパー」 伊坂幸太郎(角川文庫)
【世の中は善悪じゃないんだから】
妻を殺した「非、合法的」な組織に復讐目的で潜入した、ごく平均的な一般男子である元教師と、
自殺させたり、ナイフだったり、押したりと、それぞれ手法での殺しを生業とする殺し屋たちの物語。
殺しというからにはリアルに想像するとメッチャ凄惨なシーンが描かれていたりするわけなんだけど…
不思議と伊坂さんの文章はそれを「凄惨」と感じない。
そこ、納得したら倫理的にダメでしょ!という事柄を、
でも、そうなんだよねー、と、頷きたくなってしまう。
相変わらず伊坂さんの言葉には不思議な説得力があると思う。
それは、日々のなかで「なんかそれ、納得いかなくね?」「そうじゃないよね?」と
腑に落ちない部分を、スッパリ切ってくれるからなのかなぁ……と、個人的には思ってます。
復讐を成就しえなかった鈴木。
だからこそ、彼には明日がある。
「生きてるみたいに生きる」
あたりまえのようで、ひどく困難な言葉を、私自身にも贈りたい。
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